アクテルのフラッシュベースのFPGAの信頼性が業界レポートで実証される

〜最新世代のSRAMベースのFPGAに比べシステム信頼性を阻害するコンフィギュレーションのビット化けの影響を受けにくいことが、独立した第三者機関による評価で明らかに〜

2006年8月16日

アクテル(米国カリフォルニア州マウンテンビュー、日本法人:アクテルジャパン株式会社、東京都渋谷区、代表取締役社長:岩本 桂一)は、アクテルのフラッシュベースのFPGAは、地球の大気圏内で自然発生する高エネルギー中性子に起因するコンフィギュレーションのビット化けに影響されないことが第三者によるテストによって立証されたと発表しました。このテストではまた、半導体製造技術の進歩がSRAMベースFPGAの信頼性にはむしろマイナスとなり、医療、通信、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)、軍事、航空電子システムといった高信頼性システムの設計者が懸念する中性子に起因するコンフィギュレーション・ロスに対して脆弱になっていることが明らかになりました。また、コンフィギュレーション・ロスは大量生産される消費者向けおよび自動車向けアプリケーションの品質にも脅威となります。なお、このテストは米国ニューメキシコ州にあるロスアラモス国立研究所のLos Alamos Neutron Sciences Center(LANSCE)において、2005年12月にiRoC Technologies社によって実施されました。

iRoC TechnologiesのDirector of U.S. Operations、Olivier Lauzeral氏のコメント
「iRoC Technologiesのテスト・サービスは完全に独立したもので、当社の豊富な経験を活かし、極めて正確で信頼のおけるテスト方法をお客様に提供しています。今回のテストでは、地球の大気圏と地上で自然に発生するバックグラウンドの中性子放射でみられるエネルギー・スペクトルを忠実に再現するため、LANSCEで実験をおこないました。私どものテストは同じテスターや同じ中性子源を使用するなど、それぞれのデバイスに同一の処置を行っています。テストは管理が行き届いた環境下で行われているため、繰り返し実施することが可能で、その結果は信頼に値するものです」

アクテルの軍需・航空宇宙製品マーケティング担当ディレクター、Ken O'Neillのコメント
「iRoCのテスト結果は、中性子に起因するコンフィギュレーション・ビット化けが製品の品質と信頼性に深刻な脅威をもたらすことを示しています。われわれが日常生活で依存する多くの高信頼性システムに、多数の半導体が使用されるようになってきているので、ことは重大です。アクテルのフラッシュベース技術は本来、こうした機能変化とは無縁なので、プロセス・ジオメトリが縮小しても、設計者はProASIC3 FPGA と Fusionプログラマブル・システム・チップを使用して設計のインテグリティを確保することができます」

またO'Neillによると、アクテルはフィールドの故障原因となる中性子に起因するファームエラーをなくすことで、消費者向け製品の設計者が製品の品質を損なうことなく価格と電力の厳しい目標を達成できるようにしています。


テスト方法と結果
iRoCは、業界が定めたJEST-89テスト方式に従って、アクテルのProASIC3デバイスや他ベンダーのSRAMベースFPGAなど各種のFPGAアーキテクチャについて一連のテストを実施し、コンフィギュレーション・ロスによるFPGA機能の破壊、ユーザー・メモリー、フリップフロップ、組み合わせロジック内のデータ反転、ラッチアップ現象などの異変を測定して、故障率を算出しました。

高エネルギー中性子が揮発性SRAMベースのプログラマブル・ロジック・デバイスなどに使用されているメモリーセル内に入り込むと、デバイスは機能不全に陥り、予測不可能な状態で動作する可能性が高まります。こうした有害な作用は、高空アプリケーションでのみならず、地上アプリケーションでも発生し得ます。

不揮発性のフラッシュベースFPGAは、中性子が衝突してもコンフィギュレーションが失われることはありませんでした。これに対し、テストされたSRAMベースFPGAの場合、加工技術が進歩するにつれて脆弱性が増大する傾向が確認されました。テストされたそれぞれのSRAMベースFPGAには、ビット化けが発生時にホスト・システムに警報を発するCRC (cyclical redundancy checking=巡回符号検査)方式によるビット化け探知機構が組み込まれていましたが、これでコンフィギュレーション・ビット化けを防止したり、修正したりすることはできず、単にビット化けが発生した時に警報を出すだけでした。さらに、そうした警報はコンフィギュレーション・ビット化け発生後かなり時間が経過してから出されました。

その上、SRAMベースFPGAのひとつでは、データ・エラーが多数発生した際に、いくつかのイベントが見られ、付随してテスト中の電力消費が増加しました。こうしたイベントをクリアするためデバイスのパワーサイクルが必要でした。

SRAMベースFPGAを中性子に起因するコンフィギュレーション・ロスから復旧させるために使用する手法は、面倒で費用もかかります。ビット化けが検知された時に、デバイスのコンフィギュレーションの状態をモニターし、FPGAをリロード、リスタートするのにシステムレベルのデザイン・インターベンションが必要となる場合もあります。これにはある程度の待ち時間が必要で、リアルタイム・システムにはそぐわないものです。代替策は、1個のFPGAの代わりに3個のFPGAを使用し、多数決原理をコントロールするビット化け耐性回路、コンフィギュレーション・モニタリング、リロード/リスタート回路を加えて、三重のモジュール冗長性を持たせるという費用のかかるものです。

テストされたFPGAはそれぞれ、ユーザー・メモリー、フリップフロップ、組み合わせロジック内でビット化けの発生が観測されました。こうしたビット化けは、各イベントに対しシングル・ビット・エラーしか引き起こさない非常に軽微な問題で、データ保護のために簡単に実装できるエラー探知是正コード(EDAC)、パリティチェック、CRCなどの標準的なデータ・インテグリティ手法で軽減することができます。

アクテルは、この研究の全結果を網羅した報告書『Radiation Results of the SER Test of Actel FPGA in December 2005』を無料で提供しています。


アクテル(Actel Corporation)について
アクテル(Actel Corporation)は、米国カルフォルニア州マウンテンビューに本社を置く、ワンチップFPGAソリューションのリーディング・プロバイダです。アクテル(ACTL)は、Nasdaq National Marketに上場しています。


※ FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)
FPGA(=Field Programmable Gate Array)は、ユーザーによってプログラムの書き換えが可能な論理デバイスで、回路データをダウンロードすることにより、回路構成を変更することが可能 なLSI(大規模集積回路)を指します。チップの製造後ユーザーがプログラムして使用するため、開発・製造の初期費用などを削減することができます。


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