アクテル、高信頼性が不可欠の宇宙用途に適したRTAX-S FPGAを出荷

〜高い柔軟性とコスト効果、SEU耐性をもつアンチヒューズFPGAが耐放射線性ASICにとって代わる〜

2005年7月6日

アクテル(米国カリフォルニア州マウンテンビュー、日本法人:アクテルジャパン株式会社、東京都渋谷区、代表取締役社長:岩本 桂一)は本日、高度の信頼性が要求される宇宙飛行システムを開発している顧客に対し、同社のRTAX-Sフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)の出荷を開始したと発表しました。

RTAX-Sファミリ(RTAX250S、RTAX1000S、RTAX2000S)は、衛星のバスやペイロード・アプリケーションに使用する際に必要な性能と耐放射線性を満たしています。RTAX-Sファミリを使用すれば設計者は、耐放射線性をもつASIC(RH-ASIC)ソリューションを使用する場合に必要となる初期費用とスケジュールの制約をうけずに、FPGAの柔軟性を活用することができます。さらにRTAX-SファミリはSRAMベースのFPGAと異なりワンチップのソリューションで、シングル・イベント・アップセット(SEU)耐性が実証されており、放射線軽減措置は不要です。

RTAX-Sデバイスはミッション・クリティカルな軍用、宇宙用の用途にすでに使用されています。たとえば、米マクスウェル・テクノロジーズ社は宇宙用SCS750スーパー・コンピュータにRTAX2000Sデバイスを使用しています。


実証済みのSEU耐性
RTAX-Sファミリは、SEU耐性のあるフリップフロップを採用しており、トリプル・モジュール・リダンダンシー(TMR)を実装する必要のないコスト重視の設計ソリューションを提供します。シングル・イベント・ラッチアップ(SEL)耐性は104MeV-cm2/mg以上、SEUしきい値LETは60MeV-cm2/mg以上という能力があり、またトータル・イオナイジング・ドーズ(TID)は最大200Kradです。また、アップセット・レートが1E-10 errors/bit-day未満で、EDAC(エラー検出・訂正)IPと統合SRAMスクラバーを備える組み込みRAMを採用しています。


RTAX-Sファミリの特長
RTAX-Sファミリは、アクテルの高性能のアンチヒューズ・ベースのAXアーキテクチャをベースに製造されています。ミッション・クリティカルな宇宙用途で、ASICの代替として高い信頼性を発揮しており、コマンドやデータの制御、姿勢・軌道制御、宇宙探査機のパワーや環境制御などの機能のために多用されています。さらにRTAX-Sファミリは、350 MHzの外部性能をもち、過酷な温度条件下で実証された信頼性や、CCGA、LGA 、CQFPなどの宇宙用途に適したパッケージ・オプション、ルーティングを簡単にするグローバル・クロックを備えています。


  RTAX2000S RTAX1000S RTAX250S
システム・ゲート 200万等価
(ASIC換算: 25万)
100万等価
(ASIC換算: 12万5千)
25万等価
(ASIC換算: 3万)
ユーザーI/O 684 516 248
コアRAM 288K 162K 54K


RTAX-Sツールとサポート
アクテルはRTAX-Sデバイスに最適化した各種の設計ツールを提供しています。Libero統合設計環境(IDE)は、メンター・グラフィックス、マグマ・デザイン・オートメーション、SynaptiCAD、シンプリシティなどのツールを統合した開発用パッケージです。また、RTAX-Sデバイス向けに完全なプロトタイピング・サポートを提供しており、基板レベルでの機能検証とシミュレーションが可能です。アクテルのRTAX-Sソフトウェア・ソリューションは、ユーザー・メモリのSEU軽減用に使われるEDAC IPブロックのサポートも含んでいます。RTAX-Sデバイスを使った設計方法に関するアプリケーション・ノート「RTAX-S Radiation-Tolerant Features and Mitigation Techniques」はアクテルのウェブサイトでご覧になれます。http://www.actel.com/documents/RTAXS_RT_Features_AN.pdf

さらに、通常のMIL-STD 883Bプロセス・フローよりも詳しい信頼性データを求める業界のニーズに応え、アクテルは追加のエンハンスト・アンチヒューズ・クオリフィケーション(EAQ)ステップを定めました。これには、プログラムされたRTAX-Sの堅牢性についてのテストデータを得るため、複雑なデザインを用いて、高温、低温と温度条件を変化させておこなう寿命テストも含まれます。


アクテルの軍事・航空宇宙製品マーケティング担当シニア・マネージャー、Ravi Pragasamのコメント
「ミッション・クリティカルな用途に使用されるデバイスの場合、信頼性が第一の要件となります。RH-ASIC開発費用の高騰により、宇宙飛行市場において信頼できるFPGAに対するニーズが急激に高まっています。RTAX-Sデバイスは、SEU耐性、有用なエラー訂正オンボードRAM、過酷な温度条件に対応できる信頼性、ワンチップで電源投入後即動作するなどの特色を持ち、設計者は宇宙用途のシステムに必要な集積度と性能の要求を満たしつつ、部品数を減らして消費電力を最小にし、基板スペースと重量をセーブすることができます」


米マクスウェル・テクノロジーズ社のマーケティング・アンド・テクノロジーのシニア・ディレクター、Larry Longden氏のコメント
「当社は自社開発した部品保護技術を宇宙用途システムに導入し、また、斬新なシステムレベルのアーキテクチャによってシステムの信頼性を確保しており、太陽フレアや他の環境放射線の影響を防ぐことに成功しています。SEUに耐性をもつアクテルのRTAX-Sデバイスは、過酷な環境下で非常に高い信頼性を発揮し、当社の高度な設計目標を達成するのに必要な特性と集積度を備えています。さらに、アクテルは宇宙市場向けに高品質のソリューションを提供しているという長年にわたる定評があるため、RTAX-Sの採用をためらいなく決めることができました」


価格と購入方法
RTAX-Sは現在量産出荷中です。その他、詳細及び価格についてはアクテルの正規代理店にお問い合わせください。


アクテルについて
アクテル(Actel Corporation)は、フラッシュとアンチヒューズ・テクノロジをベースとしたフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、高機能IP(知的設計資産)コア、統合設計開発ツールとデザイン・サービスを含む独創的な不揮発性プログラマブル・ロジック・ソリューションを提供しています。アクテルは1985年に設立され、米国カルフォルニア州マウンテンビューに本社を置いています。全世界の従業員数は500人以上です。 アクテル(ACTL)は、Nasdaq National Marketに上場しています。


(注)FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)
FPGA(=Field Programmable Gate Array)は、ユーザーによってプログラムの書き換えが可能な論理デバイスで、回路データをダウンロードすることにより、回路構成を変更することが可能 なLSI(大規模集積回路)を指します。チップの製造後ユーザーがプログラムして使用するため、開発・製造の初期費用などを削減することができます。

注: ActelおよびLiberoの名称とロゴはActel Corporationの登録商標です。その他の全ての商標とサービスマークは、それぞれの企業・団体に所有権が帰属します。