アクテルのFPGAがアルファ粒子放射線によるエラーに耐性のあることを米iRoC Technologies社の試験が実証
SRAMベースFPGAのリスクが改めて明らかに
2005年3月15日
アクテル(米国カリフォルニア州マウンテンビュー、日本法人:アクテルジャパン株式会社、東京都渋谷区、代表取締役社長:岩本 桂一)は本日、自然発生するアルファ線による有害な影響に同社のFPGAが耐性を有することを、第三者試験機関である米iRoC Technologies社(以下、iRoC)による試験で実証したと発表しました。これにより信頼性の高いフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のプロバイダとしてのアクテルの評価が改めて裏打ちされました。アルファ粒子は半導体のパッケージ材料に含まれる不純物から放射線のかたちで出るもので、FPGAにおけるSRAMコンフィグレーション・メモリのアップセット(信号の反転)を引き起こします。
iRoCでは、揮発性および不揮発性のメモリ技術を採用した数種のFPGAをアルファ粒子放射線にさらし、デバイス毎に発生したエラーを測定しました。その結果、アクテルのフラッシュ・ベースならびにアンチヒューズ・ベースの不揮発性FPGAではエラーが発生しませんでしたが、Altera 社とXilinx社の、揮発性のSRAMベースのFPGAでは、相当数がアルファ粒子によってコンフィグレーションにアップセットを生じ、SRAMベースのFPGAを商用、軍需、航空宇宙産業の高信頼性が要求されるアプリケーションに使用することのリスクが改めて明らかになりました。この中立機関による試験結果は、すでに公開されているレポート「Radiation Results of SER Test of Actel, Xilinx, and Altera FPGA Instances」を今回の新たなデータを加え更新するかたちで公開されており、無償でご利用になれます。(http://www.actel.com/products/solutions/ser/)
試験法と結果
iRoCは、5種類のFPGAアーキテクチャ(Xilinx社のSRAMベースFPGAであるVirtex-IIとSpartan-3、Altera社のSRAM FPGAのCyclone、アクテルのフラッシュ・ベースFPGAであるProASIC Plusとアンチヒューズ・ベースFPGAのAxcelerator)について一連の試験を行い、エラーの起こる確率を測定しました。その結果、アクテルのフラッシュおよびアンチヒューズFPGAでは、アルファ粒子の衝突によるコンフィグレーションの破壊は起こりませんでしたが、SRAMベースのFPGAではFIT(Failures in time)の数値が、100万ゲート当たり最大260にも上りました。1FITは、109時間で1エラーが起こることを意味します。高信頼性が要求されるアプリケーションでは、部品のFITレートは10〜20が必要とされ、高可用性が要求されるアプリケーションでは部品のFITレートは50以下が必要とされます。エラー・レートは、低アルファ成形材料から出るアルファ放射について業界が採用している数値を使用して計算しました。
iRoC Technologies社のSERTESTビジネス・ユニットのジェネラル・マネージャー 、Olivier Lauzeral氏のコメント
「iRoCは多彩なソフト・エラーの試験とソリューションを提供するリーディング・コマーシャル・プロバイダで、業界のトレンドを観測、研究しています。これまで私たちは、諸企業が行ってきたアルファ線に起因するソフト・エラー問題解決のための改善策を目の当たりにしてきました。例えば、アルファ線を出す不純物をパッケージから減らしたり、ナノメーター・プロセスではBPSGをなくしたりしています。しかしながら、このような取り組みがなされているにもかかわらず、今日使用されているパッケージ材料から出る多数のアルファ粒子によって、メモリ・セルに深刻な数のアップセットを引き起こすことが私たちの試験結果で立証されました。さらに、プロセスの微細化が90nm、それ以降へと進展すれば、デバイスはソフト・エラーに対しますます脆弱になります」
アクテルの軍需・航空宇宙製品マーケティング担当ディレクター、Ken O’Neillのコメント
「アルファ線が引き起こすアップセットの影響についてのiRoCの最新の研究は、中性子によって引き起こされるFPGAの内部エラーに関する2004年の最初の試験に続くものです。いずれの試験でも、SRAMベースのFPGAに対しアクテルのFPGAは、放射線による悪影響に完全な耐性を持ち、高信頼性が要求されるアプリケーションにおけるアンチヒューズ・ベースおよびフラッシュ・ベースのFPGA技術がSRAMに優ることが明確に実証されました。さらに、アクテルの基本アーキテクチャは、放射線で引き起こされる機能の変化にはもともと無縁であるため、アクテルのFPGAは、プロセス・ルールがますます微細化する中で、信頼性が高くミッション・クリティカルな設計の安全性をこれからも守っていくことができます」
アクテルについて
アクテル(Actel Corporation)は、フラッシュとアンチヒューズ・テクノロジをベースとしたフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、高機能IP(知的設計資産)コア、統合設計開発ツールとデザイン・サービスを含む独創的な不揮発性プログラマブル・ロジック・ソリューションを提供しています。アクテルは1985年に設立され、米国カルフォルニア州マウンテンビューに本社を置いています。全世界の従業員数は500人以上です。 アクテル(ACTL)は、Nasdaq National Marketに上場しています。
(注)FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)
FPGA(=Field Programmable Gate Array)は、ユーザーによってプログラムの書き換えが可能な論理デバイスで、回路データをダウンロードすることにより、回路構成を変更することが可能 なLSI(大規模集積回路)を指します。チップの製造後ユーザーがプログラムして使用するため、開発・製造の初期費用などを削減することができます。
注: Actelの名称とロゴはActel Corporationの登録商標です。その他の全ての商標とサービスマークは、それぞれの企業・団体に所有権が帰属します。


